【初心者向け】Sassの始め方のコツ【CSSとの違いとメリット】

Sassの始め方のサムネイル

この記事ではSassの始め方のコツを要点を絞って簡潔に紹介します。Sassを始めるに当たってFLOCSSまで視野に入れた方が良いですが、それを含めても覚える必要のあることは然程多くありません。

目次

Sassの始め方をザックリ

はじめは難しく考えずにCSSと同じノリで使い始めるのをオススメします。

Sassは最低限、下記の項目を守れば問題なく使い始めることができます。

Sass最低限のルール
  • ファイルの拡張子を「.scss」に変更する。例)style.scss
  • SassファイルをCSSにコンパイルするプラグインを使う。例)VS-CodeではLive Sass Compilerが有名

これらのルールを守った上で、FLOCSS(CSS設計の一種)や2〜3の関数でコーディングを効率化するようなイメージで始めることをオススメします。

SassはFLOCCSと幾つかの関数までをセットで使うスタンスで始めることをオススメします。Sassの始め方をザックリとフロー図にまとめると下記のようになります。

STEP
エディターにSassファイルをCSSにコンパイルするプラグインをインストールして有効化する。

エディターがVS-Codeの場合はLive Sass Compilerがオススメです。以下、Live Sass Compilerの設定方法についての記事です。

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STEP
CSSをSassで書くようにする。

ファイルの拡張子を.scssに変えるだけでOKをです。

STEP
FLOCSSでSassファイルを分割管理する。

下記の記事に方法をまとめてあります。

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STEP
色とメディアクエリを関数化して使う。

下記の記事に方法をまとめてあります。

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SassとCSSの違いとメリット

ファイルの拡張子

CSSファイルの拡張子は.cssですが、Sassは.scssです。

拡張子の違い
  • CSS:.css 例)style.css
  • Sass:.scss 例)style.scss

ファイルの拡張子だけ.scssに変えれば、他はCSSの記法をそのまま使えるので、CSSへコンパイルするプラグインをインストール・有効化すれば、Sassはとりあえず使い始めることができます。

例えば、下の記述例はSassファイルのものですが、書き方はCSSと特に違いはありません。

// 例

@charset "UTF-8";

html {
  font-size: 62.5%;
}
body {
  font-family: "Noto Sans JP", "メイリオ", "Meiryo", "MS ゴシック",
    "Hiragino Kaku Gothic ProN", "ヒラギノ角ゴ ProN", sans-serif;
  font-size: 1.5rem;
  line-height: 1.8;
  color: fw.$text;
  background-color: fw.$bg-white;
  font-weight: 400;
  overscroll-behavior-y: none;
}

関数が使える

Sassの一番のメリットは関数が使えてることで、コーディングを劇的に効率化できる点です。

とは言っても、下記の2つの関数を使うだけでも満足できると思います。

  • 色を関数化する
  • メディアクエリのブレークポイントを関数化する

これらについては別記事に始め方をまとめましたので、ご参照下さい。

色をSassで関数化する

色の関数化は下記の記事に方法をまとめてあります。

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メディアクエリのブレークポイントをSassで関数化する

メディアクエリの関数化は下記の記事に方法をまとめてあります。

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FLOCSSが使える

FLOCCS(フロックス)というのはCSS設計の一種で、Sassファイルを共通するパーツごとに分割して管理することです。CSSをパーツ化できるので、共通のスタイルの使いまわしや管理が格段に便利になるメリットがあります。

これについても別記事に方法をまとめてあります。

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Sassで使わない方が望ましい機能

Sassの便利機能のうち下記2つは使わない方が望ましいです。少なくとも私は試行錯誤の末に使わなくなりました。

使わないのを推奨
  • ネスト構造
  • &によるセレクターの省略

ネスト構造の多用は非推奨

ネスト構造というのはCSSセレクターを入れ子状態で書く方法です。一見便利に見えますが多用は禁物です。私は基本的に使わないようにしています。

//ネスト構造の例

.top-page-slide_wrapper {
  max-width: 963px;
  margin: 0 auto;
  .slide-img {
    object-fit: contain;
    width: 100%;
    height: 100%;
  }
}

ネスト構造の多用が非推奨の理由は、CSSセレクターの詳細度が無駄に上がってしまうからです。

例えば、上の例では、セレクターの「.slide-img」は「.top-page-slide_wrapper」に対して入れ子構造になっていますが、これによりセレクターの詳細度が一段上がって通常の記法では「.top-page-slide_wrapper .slide-img」と書かねばセレクターとして機能しなくなります。入れ子にしなければ、「.slide-img」単独でセレクターになりますので、「自分にとってどちらが管理しやすいのか?」をよく考えてからネストを使うか判断をすべきです。

私も最初はネスト構造を便利だと勘違いして多用していましたが、CSSセレクターの詳細度に悩まされまくって今では使っても一階層までとしています。主にメディアクエリでしか使っていません。

//例
.sp-br{
  display: none;
  @include fw.mq("sp") {
    display: block;
  }
}

&によるセレクターの省略

セレクターに「&」非推奨の理由は、単純に&を使うとCSSセレクターが検索でヒットしなくなるからです。この理由でクライアントから「&は使わないでね」との要望を受けたこともありますので、私は最初から使わないようにしています。

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この記事を書いた人

■清水WEB制作代表
■コーディング:WordPress(オリジナルテーマ制作等)・HTML・Sass・FLOCSS・JavaScript(jQuery)等
■集客力:YouTube/Instagram/ブログでそれぞれ登録者数16000人/フォロワー13000人/月間最大アクセス50000PVの集客実績があります
■文章作成:博士号所有、会社員時代は科学雑誌に寄稿していたので文章作成も得意です
■写真技術:Amazon Kindle出版で、写真集・撮影編集解説書を5冊好評発売中です

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